私の中でのゲームとはなんなのか。ふと考えてみると、ゲームは当時の思い出を内包しているもの一つだと気がついた。
私の小さい頃の思い出には、ゲームが必ずといって良いほどセットになっているような気がする。
幼少期にプレイした『大爆笑‼︎人生劇場 〜大江戸日記〜』の顎が外れるイベントシーンの恐怖や、浅瀬の川で転落した後に友達のプレイする『ロックマンエグゼ2』を眺めたときなど鮮明に思い出すことが出来る。そういう意味ではこの企画は、そんな人生を彩ってきたゲームの記憶を掘り起こす作業なのかもしれない。
そんなゲームの思い出だが、小さい頃にどうしてもクリア出来なかったゲームというものは無かっただろうか。
それぞれの人生に「詰んだゲーム」の記憶があると思う。
私も沢山のゲームで挫折を繰り返してきた。その中で特に思い入れの深いゲームがある。何度となくキレ散らかし、「こんなのはクソゲーだ!! 二度とやるもんか!!」と何度も匙を投げたわりに、繰り返し挑戦して結局クリア出来なかったゲームが。
私にとっては、それこそが『ハロー!パックマン』である。
「パックマン」といえばナムコを代表する、あの国民的キャラクターであり、世界的ゲームである。スマブラにも参戦している。
恐らく、世界で一番遊ばれているゲームキャラクターだとおもうが、皆さんがイメージする「パックマン」はこのような見た目ではないだろうか。
そう。こちらは「初代」パックマンとでもいうべき見た目である。『ピクセル』や『仮面ライダー 平成ジェネレーションズ Dr. パックマン対エグゼイド&ゴースト with レジェンドライダー』などの映画への客演もこちらの姿であった。
つまり、多くの人は「パックマン」という名前からこちらの見た目をイメージされると思うのである。
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では、次にこちらをご覧頂こう。
最近では、『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズ(for3DS版および、forWii U版以降) に参戦したため、この見た目を知っている!と言う方も少なくないかもしれない。実はパックマンには、擬人化版とも言えるような姿もあるのだ!私個人としては、こちらのパックマンが初見であったため、馴染みがあるのはこっちだった。
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そして、そんな馴染みを持ったのも、この『ハロー!パックマン』による影響が大きい (余談だが、パックマンが初めて二足歩行になったのは『パックランド』という作品がゲームでは初出らしい。これ豆な)。
『ハロー!パックマン』はそんなパックマンシリーズ内でも特に異色な作品とも言える。独自のゲーム性や、一筋縄ではいかない難易度など独特さが際立っている。
このゲーム、プレイヤー自身がパックマンを操作するのではなく、プレイヤーはあくまでパチンコや指示を利用したパックマンの誘導、つまりサポートしか出来ない。
プレイヤーは木の実を落としたり、トラブルの原因になることを先に排除したり、必要に応じてパワーエサを与えたりしてパックマンを支援して物語を進行させるのだ。他のゲームで例えると、『ピカチュウげんきでちゅう』のようなものだと思って頂くと分かりやすいかと思う。
※ゲーム起動時に流れる音声が、「テテテボーイ、ナムコォ (恐らく、presented by namco)」と聞こえるのは私だけでは無いですよね……?
これがまあ、もどかしいのだ。端的に言うと、パックマンの察しが悪い! 開始数分で「こいつぶん殴りてえなぁ……」と感じてしまうほどには言うことを聞いてくれない。加えて、表情や行動がやたら豊富で多種多様なおちょくり顔を披露してくれる。それがまたイライラするポイントでもあるのだ。
看板などもパチンコで示さないと気付かない、助けないとキレる、放っておくと見えている罠に突っ込んでいくなどという、ポンコツの擬人化 (擬玉化?) みたいな存在なのだ。
そんなパックマンを一生懸命誘導した先に待つ、絶妙にシビアなトロッコやグライダーのミニゲーム、相変わらず問題を持ち込み続けるパックマンとイライラ要素のコンビネーションに当時の私も例に漏れずキレ散らかしていた。
当時はこんなクソゲーは二度とやることはないと憤っていたが、数年後に再チャレンジをしてしまうのだから、このゲームには不思議な魅力が詰まっている。難易度が高いせいで結局クリアは出来なかったんですが。
ゲームをすぐ投げるライトゲーマー系少年であった私が、イライラしながらもこのゲームに挑んでいたのは何だかんだパックマンの観察が楽しかったからだと思う。
何よりも、長くこのゲームを続けているとそんなパックマンが段々と愛らしく感じてくる。嬉しいときは喜び、嫌なことがあると落ち込み、かと思えば失敗で顔を真っ赤にして怒り散らす。ときにはラリッたり、しゃべったり。そんなパックマンの観察をしているだけでも十分にゲームとして楽しいのだ。
そんな『ハロー!パックマン』を現在プレイ出来るのは、スーパーファミコンのみで絶妙に面倒くさいハードルはあるが、気になった方は是非パックマンとのデコボコ旅を体験して頂きたい。
そして、パックマンを十数年後に『スマブラSP』の自分のメインキャラにするとは、当時は欠片も思っていなかったんだろう。でも、そう決めたのもきっとこのゲームがあったからこそだと思う。パックマンは今も昔も愉快で表情豊かである。
どうかこれからも、パックマンには「ハロー!」と言いたげなあの笑みを続けて欲しい。
ということで、今回はパックマンの思い出話であったが、実は昨日の5/22 (当日には間に合いませんでした!) で『パックマン』が40周年を迎えたのだ!! パックマン先生40歳!! 人生の大先輩!!
【今日は何の日?】
— ファミ通.com (@famitsu) 2020年5月21日
1980年(昭和55年)5月22日『パックマン』が誕生。
今年で40周年。北米で空前の大ヒットを記録して空前の“パックマンフィーバー”を巻き起こしました。 https://t.co/uWWoyBNhb2 pic.twitter.com/PBNhHJdz6b
Nintendo Switchで配信予定の『ナムコットコレクション』では、『パックマン』を初めとした懐かしのナムコレトロゲームを自由に選んで購入出来るぞ! これを機に、名作レトロゲームを改めてやってみるのも楽しいかも。
何だかんだパックマン大好きなので、『ハロー! パックマン』リメイクして下さい!! マジでお願いします!!