【前編】実写映画版『逆転裁判』というトンデモ世界観とほどよい原作改変の悪魔合体

折角の三が日ですが、今年は「ステイホーム」で静かなお正月ですね。

お正月はおうちで過ごしているけど、やることがない！ という方もいるのでは？ ということで、今回オススメしたいのは「逆転裁判」です！！ (画像はSwitch版)

本作はPS4、Switch、３DS、スマホと多機種でやれてプレイの敷居が低い作品です。シリーズとしては、本編6作、外伝作品が4作 (計2つのシリーズ) がある長寿作品ですが、本編は3までで一区切り (同じように4～6までで一区切り) なので全て追う必要もなし！ (しかも、1作毎に大きな問題は決着がつくので各作品だけでも大丈夫！)

更に、PS4、Switch、3DS版では、123までが一つにまとまって、なおかつお手頃価格で発売されているので、いつでも手軽に出来るように！

内容は、様々な事情で事件に巻き込まれた被告人を無罪にすることを目指す弁護士　「成歩堂龍一」(以下、「ナルホドくん」と略す) を主人公とする裁判ゲームですが、推理やゲームシステムは単純明快。さらに難しそうな裁判用語も分かりやすく説明されて、のめり込みやすいストーリーになっています。

移植に伴いかゆいところに手が届く便利仕様が追加されるなどのアップデートがなされているので、既プレイの皆さんも安心！

是非皆さんやってみて下さい！！

それではまた次の記事で！！

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＞　待った！　＜

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……とまあ、ゲームの「逆転裁判」をオススメしたのですが、ここからが本題です。今回は、実写映画版「逆転裁判」について語らせて頂きたい。

これ、特に原作ファンほど観てなさそうな感じがあるんですけど、逆に食わず嫌いしていた人にこそ観て欲しいです。というわけで、どんな作品かをネタバレを出来るだけ控えつつ紹介していきたいと思います。

※失礼ながら、表紙だけ見るとコスプレ大会感が拭えないが、なかなかに良い作品なんです。 

内容としては、原作ゲーム1作目の1～3話まではダイジェストでサクサク進んでいき、4話の事件を中心として展開していきます。主人公は原作同様に成歩堂龍一で、原作と同様に綾里真宵や御剣怜侍などが活躍します。

やはり気になる駆け足展開とコスプレ感

物語前半は、登場人物や近未来トンデモ世界観の紹介が長めだったり、1〜3話の見所をあっさりと流したりとかなり駆け足で進みます。また、一部事件にナルホドくんが絡まないので、原作のように全ての事件が点と線で繋がるカタルシスが抜けていたのはちょっと残念でした。映画の尺の都合上仕方ないんですが……。

凄く失礼な話なんですが、2話の決着前くらいまでは絵的な変化が地味だし冗長なので、観ながら居眠りしそうになりました。また、登場人物から溢れる「コスプレ感」に関しては、モブキャラたちも個性的な見た目なので段々と 洗脳されてくる 見慣れてきますが、最初はギョッとする感じがあります (折角ヒロインに桐谷美玲氏を起用しているのに、あのコスプレ感はどうにかならなかったのか……)。

ただ、斎藤工氏、成宮寛貴氏を筆頭とした役者さんたちの演技力によって、物語の方に引きつけられていくのは流石です。あと、裁判のギミックは近未来とレトロの融合で一見の価値ありです。原作よりもフレッシュなイトノコ刑事の熱血感も観てると意外に馴染んでくるのも良いです。作中の違和感は総じて段々と見慣れる感じがありましたね。

(ところで、何であんなに技術が発展してたのに資料だけは紙媒体だったんですか！？)

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加速度的に盛り上がる物語と原作補足的な良改変

ここまではやや辛口の感想だったのですが、後半のDL６号事件編に突入すると加速度的に面白くなっていきます。本作では、実写映画特有の演出や原作改変が幾つか見られるのですが、これらも良い意味で巻き込んでいき、どんどんと引き込まれる展開が続いていきます。

原作既プレイの方に特にオススメしたい部分は、DL６号事件で出てくる証人に関する掘り下げです。原作では裁判中の会話でのみ明らかになる部分が回想として映像化されており、この回想が原作を補完する形になっていてかなり心揺さぶられる内容になっていました。

正直このDL６号事件の裁判パートだけでも作品を見る価値があったなと思える出来でした。また、原作をプレイしたことのない方にはややわかりにくい部分は多いですが、事件の全容は把握できるようになっています。そして、映像的なギミックが駆使された最後の展開は必見！

前半部分で何故近未来的なトンデモ世界観を見せていたのか、謎の原作改変は何だったのか、その全ての謎が最後に「種明かし」されるDL６号事件裁判は原作既プレイの人こそ「アッ！」っと言わされる、まさに逆転の発想で決着します。

正直に言うとかなりアラも目立ちますが、刺さる人には刺さる尖った良さも見られる本作。全体的には凄く惜しい作品だなというのが感想です。前半と後半、その全てが繋がる「逆転」と、真犯人の独白を是非皆さんの目で確かめてみてください。 オンラインで友人と通話を繋いだり、SNSで実況したりと、やいのやいの言いながら気軽な気持ちで観て頂きたい一本です！

とここまで語りましたが後半では、ネタバレ全開で良かった点やイマイチだった点など包み隠さず触れていこうと思うので、是非本編視聴後にお付き合い頂けると幸いです！

※2020/1/6追記

 後半も書きました。ネタバレ有りの感想ですのでご注意ください！

yanyantukeboono.hatenablog.com

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