ヤンヤンつけボーの粉は残りがち

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【ネタバレ有り感想】お恥ずかしながら人生で初めて『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を観た人の感想

往年の名作と呼ばれているけど、実はちゃんと内容を知らない。ということってありませんか? 何だかそういう作品って名作らしいけど、昔の作品だし今から観るのもちょっと……。という気持ちになるのも分かるのですが、

 

昔の作品は今の時代だと面白く観られないのか、確かめてみる必要があるのでは無いでしょうか。

 

ということで、皆さんが口々に名作と語るバック・トゥ・ザ・フューチャー』(以下、「BTTF」と略す) を実は初めて観ましたので、その感想を書いていこうと思います。ちなみに視聴環境はNetflixの吹き替え版で観ました。

 

バック・トゥ・ザ・フューチャー (吹替版)

バック・トゥ・ザ・フューチャー (字幕版)

バック・トゥ・ザ・フューチャー (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

申し訳ないことに映画分野においてはそこまで造詣が深くないため、大した感想をお伝えできないかもしれませんが私なりの感想をお伝えしていきたいです。

 

※以下には、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』本編のネタバレが多く含まれております。未視聴の方はご注意下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

古いはずなのに、新しさを感じる細やかな演出

 

視聴前には、今となっては古めな作品の王道な展開をそこまで楽しめるのかなぁ? と思っていたのですが、いらぬ心配でした。全編通してBTTFを観た感想としては、「テンポが良くて、満足感が凄い」と「何から何まで凄く緻密に、丁寧に作られた映画だったなあ」という2つですね。凄く面白かったです。

 

まず、様々な「お約束」の原型が含まれているのに、古いと全く感じないのです (流石に服装のセンスや映像には年代を感じますが)。そこには、とてつもなく細やかな演出の数々が影響しているのではないかと思いました。

 

後述しますが、一つひとつの行動や展開に対して、キチンと対比や前フリが効いているんですよ。最初の現代パートでの「父親に似てきた」発言や、欲しかった車、酒を飲んだくれる母親、放射能服、現市長など、途中での展開に必要な要素が各所に散りばめられている。これが、古さを感じずに面白く観られた要因なのかなと思います。

 

ドクがマーティに現大統領の名前を教えたのに信じてもらえないのも、今となってはベタですが良い描写ですよね。確かに、30年前に戻って街の人々に「今TVに出てるニュースキャスターとかお笑い芸人が都道府県知事やってますよ」とか言っても信じて貰えない気がする。2051年頃には、HIKAKINさん辺りが首相になってるのかなぁ。

 

あと、プルトニウムをドアップで見せた後に、意味深にタブを弄る描写を入れて視聴者を惹きつけておいて、アンプが映るというのも良い演出でした。しかも馬鹿でかいサイズのアンプという。そして演奏者であるマーティが吹っ飛ぶのも、思った通りのオチがついていて笑ってしまいました。更にあのプルトニウムはデドリアンの燃料という伏線? みたいでしたし、ほんの数分に色んな意図が含まれている描写でした。

 

また、やっと姿を現わしたドクが早々に撃たれてしまうのも、個人的には衝撃的なシーンでした。正直、前情報だけでドクとマーティが一緒に旅する作品と思っていたので、いきなり退場してかなりびっくりしました。

 

 

 

 

丁寧に回収される前フリと、何度も観たくなるテンポ感

 

ストーリーが非常にテンポが良く飽きさせない作りになってるのも面白かったです。現代でドクとマーティが会って話すシーンは序盤ではあのアーケードだけしかないなど、かなり意図的にシーンが端折られているように感じました。しかし、直前でのマーティの電話やドクの部屋に入り浸るマーティの様子から、二人が仲良しであることが視聴者側にもすぐ分かるようになっているのが凄いです。

 

また、過去にタイムスリップした際に、若かりし頃の父親に対してビフが「ハロー、もしもしだーれもいないんですかー?」と頭を叩くというワンシーンだけで、父親とビフとの関係性が当時から変わっていないと視聴者側がすぐに把握できるのも良いですよね。

 

全体の流れとしては、現代パート→過去で帰れない&母親がマーティを好きになる→両親の関係を修繕→現代への帰還作戦決行→現代でドクの元へ という感じでしたが、初めにまとめて達成すべき目標が明示され、それが一つひとつ順番に整理されて解決されていくので、ストーリーが凄く納得しやすかったです。また、それぞれの目標毎に起承転結が明確にあったのもハラハラ出来て面白かったですね。

 

全体的に重要な関係性や要素が、視聴者側にも伝わるように丁寧に明示されているように感じました。なので、観ている側も今は何をしていて、どうしたいのかが把握しやすい。これによって、ストーリーに没入していきやすかったです。

 

それと、前述しましたがそれぞれの前フリや対比もとてつもなく細やかで丁寧ですよね。現代の段階で雷が時計台に落ちたことが明示される、ガールフレンドのジェニファーがその時に渡された紙に連絡先を書いて渡すなどの前フリがちゃんと仕込まれている。しかも、その前フリを最後まで引っ張るわけではなく、適度なタイミングで素早く拾ってくれるのでダレずに見ることができました。

 

現代だと嫌味な教頭が、過去では父親のことをそこそこ気にかけていたことが分かるのが地味に好きですね。あの教頭、意外と生徒のことをよく見てますよね。

 

あと、某有名ブロガーさんのブログ名にもなっているジゴワットという単語が登場したときには、思わずニヤリとしてしまいました。実は凄く好きなブログでして。

 

そしてクライマックスの舞台が、事が始まったアーケードなのも綺麗に収まってます。数分前のマーティがタイムスリップするのを見届けてから、過去から戻ってきたマーティが状況に介入する。このシーンはタイムスリップ作品の魅力がたっぷり詰まった最高のシーンでした。

 

そして、実は結構変わってたマーティ周辺の話が繰り広げられ、旅は続くエンドでの幕引きもスッキリ終わって素晴らしいです。いやぁ、確かにこれは名作と言わざるを得ない。何回も見直して色んなことを確かめたくなりましたし、ふとしたときに観たくなる中毒性がありますね。

 

ちなみに、私が一番好きなセリフはマーティが過去の母親の家で昔のおじさんを紹介されたときに言う「あんたがジョーイおじさんか。もう今から檻に入ってんのか」 (字幕版は、「ジョーイおじさんか。もう檻に入っている」) でした! ブラックジョーク過ぎて笑ってしまいました!

 

以上、往年の名作は今観ても面白かったです! 次はpart2も観よう!