「青春」という言葉で連想される日々は人それぞれだと思います。きっとそこには、それぞれが心血を注いだものが何かしらあるのではないでしょうか。
ということで、多くの若手ゲーマーの青春であったであろう『モンスターハンターポータブル 2nd』(以下、『モンハン2nd』と略す) について触れていきます。
『モンスターハンター』(以下、『モンハン』と略す) シリーズは言わずと知れた有名シリーズなので説明不要かと思います。でも一応説明しておくと、「モンスターを狩って、装備を整えるゲーム」です。文にすると恐ろしくシンプルなゲームですね。
PSP「プレイステーション・ポータブル」 モンスターハンターポータブル 3rd ハンターズモデル (PSP-3000MHB) 【メーカー生産終了】
- 発売日: 2010/12/01
- メディア: Video Game
モンハンシリーズの苦い思い出と、それを上回る中毒性
そもそも私は『モンスターハンター』シリーズがあまり好きではありませんでした。世の中で同シリーズが盛り上がり始めていた頃、私は親の携帯で『モンスターハンター i』と呼ばれる携帯アプリ版をプレイしていたからです。携帯アプリ特有のラグめな操作感とややモッタリとした動きに慣れず、早々にリタイアしてしまった思い出があって苦手意識が出来ちゃっていたんですよ。卵運びのクエストなどが本当に辛かった……。
当時同じアプリ版をやっている友人は飛龍種と果敢に戦っていたそうなので、私のプレイスキルがゴミだっただけの可能性もありますが。
そんな苦手意識を持ちつつも、つい身近にまでやってきたモンハンブームの波には抗えず。友人に誘われるがまま、ゲーム屋で有り金を叩いてソフトを買って『モンハン2nd』を始めました。始まるゲーム、さっくりと終わるチュートリアル、突然現れるティガレックス、早々に死ぬ初心者ハンター。
…… (゚Д゚) ポカーン
初見時はこんな感じでした。ゲームが始まったと思ったら、開始1時間くらいでパッケージのモンスターに抹殺された。そんな過酷なスタート。改めて今考えるとモンハン名物みたいなところがありますよね、初手パケモンスターの襲撃。でも当時は本当にティガレックスが恐怖の対象でした。
不穏なスタートを切らされた後日、友人と会ったときにゲームのノウハウを教わって一緒にプレイをしてからは何となくゲームの遊び方も把握していきました。ヤンクック先生との戦い方を理解したと思ったら死んでいた、なんてこともありましたが。とりあえずは装備を整えることが大切と知って、メカクレ装備が格好良すぎるフルフル装備の素材集めへ。
そこからは日毎夜毎、飽きもせずにソロでフルフルと戦って立ち回りを学びました。初めは電撃でよく死にましたが、徐々に双剣でも勝てるようになり、次にハンマーでも勝てるようになって……と立ち回りが洗練されていった頃に楽しさが分かってきました。
フルフルと戦いすぎて、フルフル絶対殺すマンになってたのも今となっては良い思い出です。ゴブリンスレイヤーならぬ、フルフルスレイヤー。……モンハンの同人誌に出てきそうなキャラクター性ですね。
狩りと強化を何度もしていくことで効率化されていくのが楽しいんですよ。言葉にしてしまうと単純な作業。だけど、その作業に夢中になってしまうゲームです。頑張ってあの装備のために素材を集めよう! と思うことが短期的な目標になるのが良いですよね。
『モンハン2nd』で強まる絆、繋がる関係
そんなこんなで装備を整えた後は、狂ったように友人たちと通信プレイをしていました。当時はPSPでオンライン通信は出来なかったので、毎日学校や部活終わりに誰かの家でモンハンをやる日々でしたね。友人たちと強敵を狩って、ソロでは鉱石や虫、ハチミツといった細々した素材集めへ。そして皆で狩りの旅に向かうという繰り返しが、本当に楽しかった。
皆で「錆びた塊」や「太古の塊」を何個も集めて「封龍剣 〈超絶一門〉」が手に入るまでマラソンを繰り返したのも、大変ながら達成感がありました。必死でこさえた双剣を携えてラオシャンロン亜種に挑んだ結果、帰り道で尻尾に当たって死ぬことも多々あり。ミスで三乙 (3連続でやられてしまい、クエスト失敗になること) したことを友人たちにガチでキレられたこともありましたね。
それでも次の日には、また仲良く集合する。勝ったら勝ったで本気で喜んで、負けたらお互い励まし合ったり、めちゃくちゃ空気が悪くなったり。あの皆で馬鹿笑いしていた日々は何度思い返しても、間違いなく青春だったなと思います。
その後に『モンスターハンターポータブル 2nd G』と『モンスターハンターポータブル 3rd』という続編に恐ろしく時間を吸われていくのですが、まあそれは置いておいて……。
青春の日々って刹那的で、時間が経ってから「あの日々って、青春だったのかもしれない」と気付けるものだと思ってます。それに、一度だけのものは無いと思っていて。モンハンに夢中だった時期も、大学時代に部室で『スマブラ』をしつつ、サークルで音楽に打ち込んでいた日々も、わたしにとっては色褪せないし忘れられない青春です。
ところで、当時のモンハンって本当に誰でも持っている一本という感じだったんですよね。いつものメンバーで一狩り行ったり、初めましての友達の友達とも一狩りに行けたのは良い環境でした。当時の交友関係は『モンハン2nd』で広がったといっても過言では無いと思います。
ゲームを媒介として今まで話したことのなかった人とも体験を共有出来るというのは、ゲームの凄いところです。ゲームを通してリアルの世界が広がっていったのは本当に素晴らしい体験で、感謝しかないですね。
今は人と会えない中ですが、『モンスターハンターワールド:アイスボーン』や、3/25に発売予定の『モンスターハンター ライズ』ではオンラインでも繋がることが出来ます。これからも『モンスターハンター』が誰かにとっての交流の場で在り続けて欲しいなと思ってます。
みんなも『モンスターハンター ライズ』で、一狩り行こうぜ!!(ダイマ)
モンスターハンターライズ 狩友ダブルパック -Switch (【数量限定特典】「オトモガルク」と「オトモアイルー」の重ね着装備など(2セット)&狩友ダブルパック特典(2セット) 同梱)
- 発売日: 2021/03/26
- メディア: Video Game