世の中の状態がこういう状態になってから、以前よりも出前やテイクアウトを取ることが非常に多くなりました。今年のゴールデンウィークは外出が出来なかったので、つい出前を頼んでしまうのですが到着までが早いんですよ。
「早い、うまい、安い」といえば吉野家の名コピーですが、やっぱり遅いよりは早い方が嬉しいし、美味しくて安い方が嬉しいものです。そして、コスパが良いと嬉しいのはゲームも同じ。特に学生時代なんかには、安くてやり込めるソフトって最高なんですよね！！
そんな金無しゲーマーの願いを叶える一作が『SIMPLE2000シリーズ Vol.8 THE 地球防衛軍2』(以下、『地球防衛軍2』と略す) です！ 本作は割と当たり外れが激しい「SIMPLE2000」シリーズの中でも特に人気が高く、後のシリーズは「SIMPLE」から抜け出した単独シリーズとしてフルプライスで発売されています。
粗も目立つが爽快感が凄い地球防衛ゲーム！
『地球防衛軍2』は地球防衛軍である「EDF」の隊員となり、蜘蛛や甲殻虫を始めとした巨大生物や宇宙生物、ロボット兵器やUFOから地球を守るために戦うゲームです。作品としては、FPS視点でステージ毎に設定されたミッションをこなしていくというものです。画面分割をした二人協力プレイや対戦モードも遊ぶことが可能です。高難度のミッションを協力しながら攻略するのも良し、友人とユニーク兵器で対決を行うのも良しと意外と遊びの幅も広い作品でした。
ただぶっちゃけると、比較的安価な作品ということもあってか粗が目立ちます。敵が多すぎて処理落ちがやたら起こる、一部のミッションの難易度が高すぎる、基本は周回ゲーなど気になるところも多くあります。
ただ、それを上回るほどに街を守るために敵を次々と倒す楽しさが大きいのです。あと、武器種によっては相手を豪快にふっ飛ばせますので爽快感が凄いです。そして、建物を好きに倒壊させられるのも楽しいです。視界不良の立地では、敢えて建物をふっ飛ばして視界を確保するなど自由に遊べます。街を破壊する地球防衛軍とは……？
世界観も良いんですよ。無線機の通信から現状が知らされたり、蜘蛛にやられる隊員の断末魔や弱音が聞こえたりとシビアな現状を戦闘中に知ることが出来ます。全体的に、適度にSF作品オマージュやB級映画感があって非常に味わい深い。
他にも、巨大怪獣である「宇宙生物 ソラス」というゴジラとゴモラの中間みたいな見た目の怪獣も出てきます。これがまたカッコいい。ただの一隊員の状態で巨大な怪獣へ果敢に立ち向かっていくゲームというのは意外と数少ないので、『ウルトラマン』などで夢見ていた隊員役を全う出来るのが嬉しいです。
そして、主人公がヒロイックな扱いをされているのも良いです。ソラスを討伐した後などは「あの怪物をたった一人で……彼は一体……」というような内容が無線から聞こえてきて凄く気持ちが良いです。自分が英雄 (人外？) 扱いされている感じが最高に嬉しい。
本作では陸上戦をメインにする「陸戦兵」と攻撃用のエネルギーを利用して空中飛行も可能な「ペイルウイング」の2種からキャラクターを選べるのですが、私の周りでは高難度はペイルウイング一択でした。
これは、「マスターレイピア」という射程が短い代わりに集中的に火力を出せるとんでもない光線武器があるためです。敵が怪獣などの超大型生物だと肩などに密着して放射、敵が密集しているステージだと近づいて放射することで体力を溶かすことが出来てかなり強力な武器なんですよ。これがあるので、基本はペイルウイング二人編成で遊ぶことが多かったです。まあ当時は友人がソフトを持ってたので、遊びに行ったときにしかやれなかったのですが。
迫りくる絶望の「赤波」と秒で溶ける体力
ちなみに、今回の記事タイトルにもなっている「赤波」というのはミッション名です。ミッション名の由来は、巨大化した赤蟻が大群で押し寄せて波のようだからだったと思います。集合恐怖症や虫が苦手な人は卒倒するレベルの映像なので、検索等はご注意を。
この「赤波」はゲーム中での高難易度にあたる「インフェルノ」 (最高難易度には「インポッシブル」という超越者向けのモードもあります) での武器ドロップの効率が非常に良く、当時は友人宅で代わる代わる何度も挑戦していました。このミッションは、油断すると一瞬で蟻酸の海に沈むこととなるのでプレイ中はずっと気が張ってたんですよ。なので、大量の赤蟻と処理落ちの嵐で必死に戦い続けた記憶は今も深く刻まれています。なお、私はクソ下手くそだったので割とすぐに死んで交代していました。
私は死んだ、ペイルウイングのエネルギー管理が下手すぎたのだ。
他にもアホほど巨大蜘蛛が出てくる終盤のミッションで、蜘蛛の糸にグルグル巻きにされながら戦っていてたりもしていました。本作は強力な武器のドロップ率がめちゃくちゃ低いくせに、終盤のミッションの高難易度がハゲ散らかすくらい難しいんです。「赤波」と同じように、油断すると一瞬で終わるんですよ。でも、リトライまでが早いので何度も遊べてしまう不思議な作品でしたね。
何故こんな懐かしいタイトルを不意に語りだしたかというと、なんと『地球防衛軍2』がSwitchで復活するとのことだからです (ダイマ) ！！しかも夢の4人プレイも実装！ これなら「赤波」の蟻酸の海に沈んでも戦犯扱いされにくいね！！
やればやるほど独特な味わいがにじみ出てくるスルメゲーの本作をSwitchで手軽に楽しめるのはとっても嬉しいです。更にSwitch版では、後のシリーズで登場した新兵科である「エアレイド」も使用できるようです。これは戦略にも幅が増えそう！ 映像が美麗になって、新たな遊び方が追加された新生『地球防衛軍2』でこの夏は久しぶりに地球を守るのも良いかもしれません。
