「何度も遊びたくなるゲーム」というのは、少なからず人生で1本はあるのではないかと思います。私も一度クリアしたゲームを繰り返し遊ぶことはかなり減ったのですが、『ロックマン』などのアクションゲームは何度も遊んでしまいます。
その一方で、大好きだけどもう二度と起動することはないかもしれない。そんな満足感を得られるゲームというものも存在します。作品というものは不思議なものですよね。今回は私がそんな風に感じた、異質なゲーム作品『UNDERTALE』をネタバレ無しで紹介していきます。
生かすも殺すもプレイヤーの自由という多様さ
・RPGを遊んでいると、ふいに「何故勇者はモンスターを倒すのだろうか」という素朴な疑問が湧くことってありませんか？ そんな疑問に真っ向から向き合っているのがこの『UNDERTALE』です。
【公式】UNDERTALE 日本語版 発売アナウンストレーラー (PS4/Vita/PC)
『UNDERTALE』の面白いところは、プレイヤーの選択の全てが委ねられているところです。本作は「誰も死ななくていいやさしいRPG」というキャッチコピーの通り、プレイヤーの選択で自由に遊ぶことが出来るRPGです。
プレイヤーが平和を保つために尽力することも出来ますし、全てを壊すことだって出来ます。全てはプレイヤー＝あなた に委ねられているのが本作の凄いところです。あなたが選んだ行動で、最後の結末も全く異なるものになります。正しい選択を行った人には、きっとそれなりに幸福な展開が待っていると思います。ただし、行ったことの報いはキチンと帰ってくるのでご注意を。
また同じ選択肢を何度も選ぶなど、ちょっと珍しい行動をしてもキチンと反応が用意されているのも凄いところです。自由なゲーム性に合わせて、プレイヤーが取りそうな行動を前もって想定しているところが面白かったです。
作者であるトビー・フォックス氏は『MOTHER』や『東方』、『マリオ＆ルイージRPG』に大きな影響を受けているとのことでした。このため、ゲームジャンルとしては「RPG」ながら、アクションゲームや弾幕ゲームの要素などがふんだんに詰め込まれた個性豊かなゲームとなっています。またトビー節とでもいうべき、個性的な表現や言葉遊びも用いられて面白いです。
本作はインディーズゲームとは思えないほどに細かいところまで作り込まれていて、発売されて数年経っても新情報が発掘され続けている凄いゲームです。また、考察の余地などが多く残されており、世界観やキャラクター、ストーリーなどに関する議論が今も活発に行われています。
コミカルなキャラクターと、シリアスで重厚な物語
本作に登場するキャラクターは、どのキャラもつい好きになってしまうような魅力が一杯詰まっています。魅力が垣間見えるのも、戦闘中のふとした行動であったり、仲良くなってから面白い一面を見せてくれたりと様々です。
見た目や言動もコミカルで、特に「パピルス」と「サンズ」の骨兄弟なんかは何だかんだ言いながら仲良しな掛け合いをするのですが、これが面白いんですよ！ しかも、主人公にも優しく接してくれるなど特に人気の高いキャラクターです。本当に逐一可愛いんですよ、小奴らは。ちょっと鬱陶しい感じもありつつ、それも段々と好きになっていく愛すべきキャラクターばかりです。
ではストーリーもほんわかしているのかと思いきや、こちらは意外とシリアスで重厚な内容になっています。例えば、この地底世界の王様である「アズゴア」はとある事件をきっかけとして、落ちてきた人間の「ソウル」を集めています。もちろんこれは「主人公」も例外ではありません。そのため、ストーリー中で主人公は様々な魔物たちに追われる身となっていきます。
またストーリーを進めて様々な選択を続けていくうちに、この世界についての真実に少しずつ迫っていくことが出来ます。ただし、本当に真実を知ろうとすることが良いことなのか、その結果として待ち受けるものは何なのかは「あなた」自身で見届けていただけたらと思います。
そして、この物語を通して何を考えるのか、どんな行動を起こすのかもご自身の判断で決めて頂きたいと思います。全てはあなたの選択次第なのですから。どうか「ケツイ」を胸に抱いて、正しい選択をして頂けたらと思います。
また、『UNDERTALE』の続編とも言える作品の『deltarune Chapter1』が無料で配信されています！ 現在はデモ版ということで、Chapter1までのストーリーとなっていますが、無料で配信良いクオリティを超越しているので、是非こちらもプレイしてみて下さい！
ストーリー的には独立した作品ですが、『UNDERTALE』をプレイしていた方が楽しめる要素が沢山あるので、『UNDERTALE』→『Deltarune Chapter1』の順番で遊ぶのがおすすめです。
こちらも本当に良い曲ばかりなんですよ！ 耳に残るというか、一度聴くと忘れられない魅惑の音楽ばかりなのでオススメです！ 『UNDERTALE』、『Deltarune Chapter1』共にサウンドトラックも発売されていますので、是非そちらも買ってみてもらえればと思います。
かなり前にこちらの記事でも挙げてるくらいには良い曲ばかりです！ こっちの記事も見て！ そして、サウンドトラックも買って！！
yanyantukeboono.hatenablog.com
この作品の続きとなる『Deltarune Chaper2』は2020年内完成予定とのことでした。ローカライズやバグチェックの作業があるため、まだ配信時期未定ですがそう遠くないかもしれませんね！
ただ製作者のトビー・フォックス氏が手首の状態悪化が一時期悪化して、作業がかなり厳しい状況もあったとのことです。どうか、無理せずご自身のペースで進めて頂きたいですね。
ちなみに、本作と似たテーマを取り上げた作品として『MOON』や『勇者のくせになまいきだ。』など、所謂「王道RPGのアンチテーゼ」的な作品もいくつかあったりもします。作品によってそれぞれのゲーム性や表現方法、物語の展開も大きく異なっているので、遊び比べてみるのも楽しいかもしれないです。こちらも興味がある方は是非お手に取って頂ければと思います！
