前回から2回に渡って続いてきた『逆転裁判』シリーズの感想ですが、今回でひとまずラストとなります。実は現在『逆転検事』をプレイしているので、後のシリーズを買ってはいるんですけど、手は出せていないんですよね。なので、4以降の感想はクリア後に追って書いていきたいと思います。
前2回の感想記事は以下からどうぞ。
yanyantukeboono.hatenablog.com
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それでは、成歩堂龍一の物語が決着する『逆転裁判3』のネタバレ無し感想です。
ゲームシステムは3部作の締めくくりということで、今までに出てきたギミック全部のせです。前作から引き続いて「サイコ・ロック」、「人物の突きつけ」も健在です。ただ本作からの追加ギミックは特にないので、よくいえば遊びやすいのですが、悪くいうと変化が見られず代わり映えしない部分があります。
ストーリーとしても物語の総決算となっています。1から3までが一本の道として繋がるだけではなく、過去と現在、そして未来へと繋がるラストはここまでプレイしてきた人なら盛り上がることも間違いなしです!
本作では成歩堂龍一 (以下、「ナルホドくん」と略す) だけではなく綾里真宵の姉であり、ナルホドくんの師匠でもある綾里千尋の若かりし頃を操作することも出来ます。しかも、1話からいきなり綾里千尋と成歩堂龍一との出会いから始まるなどシリーズ経験者には驚きの展開が続きます。
本作を含めた3作を通すことで、ナルホドくんと綾里家の物語にきれいな決着がつくようになっています。逆に言えば、前2作を知っていないとラストがあまり燃えないかもしれないです。基本的には前2作を遊んでいる前提なので、『逆転裁判123 成歩堂セレクション』でプレイされる場合は、変に逆張りなどせず素直に1作目からやることをオススメします! ……まあ、そんな遊び方は殆どしないと思いますが。
また、前作、前々作の主要人物が総動員するところが良いんですよね。やはり前作キャラが登場するオールスター感は燃えるし熱いです。最高。個人的に前作キャラの活躍は大好物なので、これだけで満点あげちゃうレベル。
ライバルキャラクターとして登場する「ゴドー検事」はシリーズでも高い人気を誇るキャラクターです。実際にゲームを遊ぶと、その渋みや苦み、深みが感じられるキャラクターですね。大人の哀愁を漂わせる今回の検事は何者なのか、ナルホドくんに立ちはだかる理由とは? このゴドー検事の謎も本作の見所の一つです。
また、新たに登場する他のキャラクターたちも3作目とは思えないほど個性的で、所謂「タクシュー節」が炸裂しまくっています。作品が重なる毎にキャラクターのインパクトだったり、キャラ自体の濃度が高くなっている気がする。
しかも、本作は最初から最後まで伏線が細かく散りばめられています。「あー!! これか!!」と後になって気付かされるシーンも多いので、探偵パートや裁判パートを隅々まで確認しておくと、より楽しく進められます。
難易度自体は前作と打って変わって抑えめです。ただ、一部の突きつけにおいては想像を膨らませたり、広い視野がないと分からない部分もあるので個人的には、蘇る逆転>2>3>1の順番で難しかったです。
本作を通して、『逆転裁判』の1、2、3とは、綾里真宵と成歩堂龍一の成長と喪失の物語だったと気付かされます。1作目から引き続いて沢山の悲しみ、喜びに触れてきたこの二人が本作でどんなことを失い、どんなことを得るのか。
そして、物語はどのような決着を見せるのか、どうぞご自身の目でお確かめ下さい。